雑巾 (2)
「やい!ボロ雑巾!おめぇに楽しいことはねぇのか!」
と大将肌の村人の喜之助が言いました。
雑巾は何も聞いていないかのように黙々と農作業をしています。
腹を立てた喜之助は雑巾の胸ぐらを掴んで
「俺の言っていることが聞こえないって言うのか!」
「私はあなたの言うことを聞きたいと思うでしょうか」
と雑巾は言い返しました。
「てやんでぃ!」
と喜之助は叫びながら拳を握り雑巾に襲いかかりました。
喜之助が雑巾をいくら殴っても、雑巾は反撃をすることはありませんでした。
雑巾はただ一方的に殴られた後にこう言いました。
「あなたは理由も無く、一時の感情で私を殴ってしまいましたね。」
喜之助は不気味な気分になり、その場を去りました。
喜之助は雑巾との出来事を村人たちに話すと、村人たちは雑巾のところに今夜集まることを決めました。
そして辺りが暗くなると、たくさんの揺れる松明が雑巾の家の方へ近づいていました。
続く
2 件のコメント:
何もかもを見透かしたような態度を
とる雑巾。
さてさてどうなる~??
どーも、sato4です。
さ~てどうなるんでしょうか?
私にさえわかりません・・・。
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